人間ドックは何歳からどのくらいの頻度で受けるべき?

人間ドック

人間ドックは何歳からどのくらいの頻度で受けるべき?

西宮ファミリークリニック 院長 林 泰志先生

この記事の監修ドクター

西宮ファミリークリニック 院長
林 泰志

【略歴】
1995年 和歌山県立医科大学 卒業
1995年 岸和田徳洲会病院
2001年 和帯広第一病院
2004年 東大阪徳洲会病院 院長就任
2009年 西宮ファミリークリニック 開院
【資格】
日本消化器病学会認定 消化器病専門医
日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医

年齢を重ねるにつれて風邪を引きやすくなった、階段を少し上るだけで息切れがする、と身体の変化や体力の低下を感じている人は少なくないでしょう。もちろん年齢やストレスが原因とも考えられますが、その裏には疾患が潜んでいる恐れもあるのです。

この記事では、そんな不調の原因を探るために有用な人間ドックについて、受診が推奨される年齢や頻度について紹介いたします。

目次
  1. 人間ドックを受けるべき年齢と受診頻度
  2. 人間ドックのコースやオプションの選び方
  3. 人間ドックを受診する医療施設の選び方
  4. まとめ|40歳になったタイミングから毎年人間ドックを受診しよう

人間ドックを受けるべき年齢と受診頻度

健康管理のためには定期的に受診を検討するようにしましょう。

人間ドック受診の推奨年齢は、基本的に40歳代からと考えられています。その主な理由は以下のとおりです。

  • 生活習慣病などの症状が表面化しやすい
  • 肉体的能力の低下にさしかかる
  • 女性ホルモンの低下にさしかかかかる
  • 健康診断ではカバーできない疾患リスクが急増する

受診頻度は年に1度を推奨

人間ドックは基本的に年に1回の受診が推奨されています。

  • 1年の間に身体が変化する
  • 経年変化を確認しやすい

推奨年齢を意識するだけにとどまらず、健康管理のためには定期的に受診を検討するようにしましょう。

人間ドックのコースやオプションの選び方

人間ドックを受診するイメージ。

人間ドックは任意であるため、もちろん40歳前でも受診することができます。確かに年齢が上がるにつれて疾患のリスクは高まりますが、20代・30代でも大きな疾患に罹患する可能性はあります。とくに、若い世代で見つかるがんもあり、検診年齢の対象外であったがために発見が遅れ、本来予防できたはずのがんが進行してしまうことも考えられます。

そこで、今の自分に必要な検査を選択できるよう、まず選び方の目安になる3つの基準を確認しましょう。

  • 年代や性別に応じて選ぶ
  • 近親者がかかったことのある疾患に応じた検査を選ぶ
  • 症状の自覚がある気になる部位に応じた検査を選ぶ

これらの基準を考慮したコース選択例

属性、気になること 選択
30代 女性 乳がんリスクの発見を目的にマンモグラフィ(乳房X線検査)を選択
40代 男性 前立腺がんリスクの発見を目的にPSA検査(血液検査)を選択
近親者に脳卒中罹患者 脳血管疾患リスクの発見を目的に頭部MRI検査/頭部MRA検査を選択
お腹が張る 大腸がんリスクの発見を目的に大腸内視鏡検査を選択
女性 女性特有の疾患をまとめて受診することを目的にレディースドックを選択
男性 男性特有の疾患をまとめて受診することを目的にメンズドックを選択

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スムーズな受診ができるおすすめ時期

人間ドックには閑散期があります。多くの人間ドック受診施設で閑散期と言われる1月、2月、3月、4月、7月、8月に受診するメリットは予約の取りやすさ(予約変更のしやすさ)と待ち時間の少なさです。ゆったりと人間ドックを受診したいときに、この時期も選択肢の一つとしておすすめです。

人間ドックを受診する医療施設の選び方

人間ドックを受診する医療施設の選び方

人間ドックの受診はなかなか気が乗らない、と感じる人も少なくないでしょう。重い腰を上げて人間ドックに踏み切ったものの、一度受診して何もなかったから安心というわけではありません。身体は変化し続けていますので、健康管理として定期的な受診が推奨されます。

定期受診のためには、通いやすい医療施設を選ぶことが大切です。

  • 自宅や職場から通いやすい
  • 女性医師や女性スタッフがいる
  • 土日も受診できる
  • 経年観察ができるよう毎年同じ医療施設を選ぶ
  • 万が一のときに、そのまま診療移行または紹介をしてもらえる

EPARK人間ドックのサイトでは、自身の条件に絞って医療施設を探しだせ、そのままオンラインで予約も受け付けています。ぜひ活用ください。

まとめ|40歳になったタイミングから毎年人間ドックを受診しよう

人間ドックの受診タイミングを逃さないことが、予防できる疾患の発見へとつながります。とくに40歳代で今まで健康診断しか受けたことがない人はまず人間ドックを受診し、その後は1年に1回の頻度で人間ドックを受け続けることが大切です。

全ての検査項目を受診する必要はありません。特定の年代や性別に合わせたオプション検査やコースを選択して、継続的に受診できる環境を作っていきましょう。