
人間ドック
人間ドックにオプション検査は必要?検査内容や費用、年代別の選び方を解説

この記事の監修ドクター
坂井橋クリニック 院長
廣田 久佳
【略歴】
1976年 三重大学医学部 卒業
1994年 坂井橋クリニック 院長就任
【資格】
日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医
人間ドックにおけるオプション検査とは、基本検査に加えて任意で追加できる検査のことを指します。年代や性別などに応じてオプション検査を追加することで、人間ドックの基本検査ではカバーできない病気を調べることができ、医療機関によってはオプション検査だけを受けることも可能です。
自分に必要なオプション検査をどう選んだらいいのか?そもそも、どんなオプション検査があるの?今回は、人間ドックのオプション検査について、解説します。
人間ドックの基本検査項目
オプション検査に触れる前に、人間ドックの基本の検査項目を見ていきましょう。
- 身体計測
- 血圧
- 心電図
- 眼・聴力
- 呼吸機能検査
- 胸部X線
- 上部消化管X線
- 上部消化管内視鏡
- 腹部超音波
- 血液検査
- 尿検査
- 便検査
- 内科診察
(出典:公益社団法人・日本人間ドック学会より)
注)医療機関によって、一部、内容が異なる場合があります。
オプション検査、3つの選び方
基本項目に加える、オプション検査。どのような基準で選べばよいのでしょうか?
1.年代や性別に応じて選ぶ
あくまでも任意のオプション検査ではあるものの、中には、特定の年代や性別の条件の場合、受けた方がよいオプション検査があります。
女性の場合 | マンモグラフィー、乳房超音波検査、子宮頸部細胞診 |
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男女共通 | 胸部CT検査、喀たん(かくたん)細胞診検査、大腸内視鏡検査 |
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女性の場合 | 骨密度測定、マンモグラフィー、乳房超音波検査、子宮頸部細胞診 |
男女共通 | 胸部CT検査、喀たん細胞診検査、大腸内視鏡検査、脳ドック、心臓ドック |
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男性の場合 | PSA検査 |
女性の場合 | 骨密度測定、マンモグラフィー、乳房超音波検査、子宮頸部細胞診 |
2.家族がかかったことがある病気を調べられるオプション検査を受ける
遺伝リスク、同じ環境で生活しているなどの理由で、同じ病気が家族内で多発することがあります。例えば、家族に大腸がんにかかった人がいる場合は大腸内視鏡検査を、肺がんにかかった人がいる場合は胸部CT検査を受けるなど、自分の家族が罹患(りかん)したことがある病気をもとにオプション検査を選ぶことも、一つの目安です。
3.気になる部位に応じたオプション検査を受ける
自分自身の生活習慣や体調などを振り返ったときに気になる部位がある場合、喫煙習慣があるのであれば動脈硬化、月経について気になるのであれば子宮がんというように、自分が気になる特定部位のオプション検査を受けることも可能です。
主なオプション検査と発見できる病気
代表的なオプション検査と、その検査で発見できる病気の種類について、まとめてみました。なお、オプション検査の数は、医療機関によって異なります。
【上部消化管内視鏡検査】
発見できる病気:胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍 、胃ポリープ、十二指腸ポリープ など
■検査時間 30分程度
■検査費用 4,000円〜10,000円
【下部消化管内視鏡検査】
発見できる病気:大腸ポリープ、炎症性腸疾患 など
■検査時間 30分程度
■検査費用 10,000円程度
【胸部CT検査】
発見できる病気:早期の肺がん など
■検査時間 5〜15分程度
■検査費用 10,000〜20,000円程度
【脳ドック】
発見できる病気:脳梗塞、未破裂脳動脈瘤(みはれつのうどうみゃくりゅう)など
■検査時間 90分程度
■検査費用 40,000円程度
【PSA検査(男性向け)】
発見できる病気:前立腺がん
■検査時間 ほとんどかかりません
■検査費用 2,000〜3,000円程度
【マンモグラフィー・乳房超音波検査(女性向け)】
発見できる病気:乳がん
■検査時間 2時間未満
■検査費用 10,000円程度
【子宮頸部細胞診(女性向け)】
発見できる病気:子宮頸がん、トリコモナス膣炎、カンジダ膣炎 など
■検査時間 1〜2分程度
■検査費用 4,000円程度
まとめ:オプション検査で気になる部位を重点的にチェックしよう
人間ドックのオプション検査のメリットは、自分が気になっている特定の部位や病気について、調べられる点です。また、年代や性別、生活習慣などに応じたオプション検査を受けることで、自分の体をより詳しく知ることができます。
人間ドックの通常検査に加えて、より詳しく検査したい部位がある。今まで以上に健康に気をつけたい。そう考える人は、通常検査だけではなく、オプション検査を受けることを検討してはいかがでしょうか?