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げっぷのメカニズム|よく出るときに考えられる病気は?

げっぷが出るのはおもに飲食後という人が多いかもしれませんが、普段からげっぷが出やすい場合、「思わず出てしまったらどうしよう」と気になって、食事や会話が楽しめなくなってしまうこともあるでしょう。
げっぷと一緒に胃の不快感や食欲不振など、他の症状が現れている場合は気をつけなければいけません。この記事では、げっぷの陰に隠れた病気について解説します。
- 目次
げっぷの原因は「空気の逆流」
げっぷは、胃や食道から口へ向けて空気が逆流する症状のことを言います。人は食事や会話、呼吸をする時にも無意識的に空気を飲み込んでいます。飲み込んだ空気は胃や腸まで運ばれ、食道が引き伸ばされる動作があると逆流し、げっぷとなって放出されます。胃や腸から逆流せず、そのまま小腸を通って大腸まで運ばれると、おならになります。
会話をしながらの食事や早食いなど、普段のちょっとした習慣によって、一時的にげっぷが出る場合がほとんどでしょう。しかし、日頃のストレスなどでげっぷが頻発しているケースもあります。
また稀ですが、胃不全麻痺や食道がんなど、病気の症状としてげっぷが現れている恐れもあります。
げっぷが出ること自体は生理現象のようなものなので心配することはありませんが、出る頻度が多い場合には病気が隠れていることもあるため、気になるほど頻繁な時には医療機関へ相談してみましょう。
げっぷは重大な病気のサインであることも
げっぷは一過性のものから、重大な病気のサインとなっていることまで、その原因は様々です。げっぷが頻繁に出る病気にはどのようなものがあるのか、解説します。
【げっぷの頻度が多くなる原因】
原因となるシーン | 主な原因 | 病気の詳細 |
---|---|---|
生活習慣 |
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◆下部食道括約筋とは 下部食道括約筋は、食道と胃の境目の筋肉で、胃に入った食物などが逆流してこないように機能しています。この筋肉が弱まるとげっぷが出やすくなります。 |
加齢 |
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◆下部食道括約筋の機能低下とは 食道と胃の境目の筋肉である下部食道括約筋が加齢によって衰えると、弛緩症状となりげっぷが出やすくなります。 ◆食道裂孔ヘルニアとは 横隔膜の開口部分から胃の一部が飛び出してしまった状態です。主に加齢によって症状が現れますが、肥満や喫煙も症状を引き起こす要因となります。 |
ストレス |
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◆胃食道逆流症とは 胃の内容物が逆流する症状を総称して「胃食道逆流症」と言います。食道の粘膜に炎症が発生する場合を「逆流性食道炎」と言います。 ◆非びらん性胃食道逆流症とは 食道に炎症やびらんがないにも関わらず、胃食道逆流症が発生している時は、「非びらん性胃食道逆流症」と呼ばれます。 |
体質や病気 |
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◆胃不全麻痺とは 特に糖尿病を患っている人が引き起こすことの多い胃の運動性障害です。 【胃潰瘍、十二指腸潰瘍】 胃もしくは十二指腸に潰瘍ができることです。 ◆食道がん 食道にできるがん疾患です。主に喫煙と飲酒が発症原因と言われています。 |
げっぷの症状で病院を受診すべき? 受診先は?
通常、げっぷは誰にでも起こる症状の一つなので、医療機関を受診すべきかどうかの判断は難しいかもしれません。そんな時は、げっぷ以外にも気になる症状が現れていないかをチェックします。げっぷの有無にかかわらず中年以降では定期的な内視鏡による検査を行うとよいでしょう。
げっぷに併せて嘔吐・出血・むくみなどの症状や食欲不振、体重が急激に減ったり便秘や下痢を繰り返して便の状態が良くないといった時には、一度医療機関を受診してみましょう。特に、嘔吐・出血・体重減少などは胃がんや食道がんなどがんの症状とも合致します。げっぷと一緒に他の自覚症状が現れている場合は、早急な検査をおすすめします。医療機関を受診する時は、内科あるいは消化器科を訪ねましょう。
げっぷの治療
食事や会話をする時、一緒に空気を飲み込んでしまうことはよくあることです。しかし、無意識のうちに大量の空気を飲み込んでしまい、それが頻繁なげっぷやおなら、お腹の膨満感や不快感、胃の痛みなどとして現れる症状は、「呑気症(どんきしょう)」「空気嚥下症」と呼ばれます。
嘔吐や出血など他の目立った症状はないけれど、げっぷやおならが頻繁という場合、緊張や不安で知らない間に空気を飲み込む機会が多くなっていることがあります。呑気症が現れやすい人は、日頃からストレスが多いケースや、精神的な疲れの出やすい人であることが多く、過敏性大腸症候群などの病気に繋がりやすい状態です。
呑気症の予防には、ストレスを小まめに解消したり、食事をゆっくり噛んで食べるようにするなどの方法があります。すでに症状が頻繁な場合には、ストレスの原因を取り除くこと以外にも、薬で症状を抑えるなどの対処方法も検討するようにしましょう。
日常生活でのげっぷの対処法・予防法
げっぷを抑えるには、空気を飲み込む頻度を少なくするだけでなく、胃に負担をかけないことも重要です。脂肪や糖分の多い食べ物は控えるなど食生活の見直しや、食後はすぐに動き出さず30分ほど休憩して消化機能を高めるなど胃や腸に負担をかけないように意識しましょう。
また、ピロリ菌に感染していると胃炎、胃がんや十二指腸潰瘍など、げっぷを伴うことのある病気の原因になりやすいことがわかっています。ピロリ菌は検査を受けることで感染有無を調べることができ、感染している場合は除去も可能です。気になる方は一度検診を受けてみることをおすすめします。
健診で申告することも大切
げっぷが頻繁に出る場合、胃や腸の病気の症状として現れている恐れがあります。会社で健康診断を受診する際や胃がん検診を受診する時には、げっぷが出やすいことを問診票に記入するか、医師の問診時に伝えるようにしましょう。
まとめ|げっぷ以外の症状がある時は大病のサインかも!?
げっぷが出ること自体には、基本的に問題はありません。しかしその頻度が多い、あるいはげっぷ以外の症状や異常がある場合は、病気が隠れているケースもあります。げっぷはストレスや食事の仕方でも頻度が増加するので、日頃の食生活を見直しストレスを溜めずに過ごすことが大切です。併せて、定期的な健診で胃や腸の健康状態をチェックし、病気を予防していきましょう。
参考文献およびサイト
- 兵庫県医師会:「胸やけとゲップ」
https://www.hyogo.med.or.jp/health-care/110%E3%80%80胸焼けとゲップ/- 小郡三井医師会:
「空気をのみ込む病気…呑気症」http://www.ogorimii-med.net/column/1536-2- 同友会グループ:メディカルニュース 『胸やけ、げっぷ』ありませんか?
「http://www.do-yukai.com/medical/54.html- タケダ健康サイト:症状・疾患ナビ「胃もたれ」
https://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=imotare