長野県立木曽病院の写真・動画・インタビュー
長野県立木曽病院インタビュー
森林浴との組み合わせによる森林セラピードックがお勧めです。
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【Dr.インタビュー】院長:井上 敦 先生
当院の一番の特徴は森林セラピードックです。これは森林浴と人間ドックを組み合わせたもので、自然を満喫しながらストレスなく検査に臨んでもらうものです。木曽という地域柄できる当院の一番の売りですし、ストレス社会の現代だからこそぜひ経験してほしいドックです。予防医学には生活習慣が大きく関わります。食事や運動だけでなくストレスも重要な要因ですので、ご自身で意識していきましょう。
貴院が担う、総合病院としての役割を教えてください。
当院は、木曽地域にある唯一の病院ですので、地域拠点病院として一次医療から二次医療、2.5次医療まで担っています。人口の少ない地域ですが、いつでも誰でも気軽に通える病院を目指しています。災害拠点病院にもなっていますので、急性期から慢性期まで対応が可能です。健診はもちろん幅広い医療活動を行っている病院ですので、今後も地域の皆さまのお役に立てる医療を提供していきたいと考えています。
予防医療について教えてください。
高齢化が進行している地域でもありますので、生活習慣を見直し自分の健康は自分で守ることを徹底してお伝えしていきたいと思っています。医療も進歩しており、早期発見できれば治療できることも多いです。そうした意味でも、人間ドックを自発的に受けることは非常に大事だと思います。健診を受けて早期発見することが一番の予防医療です。
予防医療を展開することの意義について教えてください。
普段ご自身の身体に関心がない方でも、人間ドックを受ければ全身を調べることが可能です。あるいは病気はなくても、ご自身で健康について意識をするので、日常生活の改善にもつながると考えます。当地域は観光地でもありますので、観光に見えた方にも健診を積極的に勧め、普段の健康について考えていただく機会にしてほしいと思っています。
宿泊を伴う「森林セラピードック」の特徴について教えてください。
地域を挙げて森林セラピーの事業を行うということで、病院として何かできることはないかと森林セラピードックを開始しました。以前は盛んであった森林業が衰退したきたために人口も減っており、地域活性化の意味も込められています。自然の中を歩いてストレス軽減につなげ、健康に役立てることを目的としています。当院としてはこの森林セラピーを日本中に広めていきたいと考えています。当院でしか体験できないドックです。
森林セラピードックの受診が推奨される人のプロフィールについて教えてください。
ストレスが多い方、都会に住んでいる方を主に対象としています。特にメタボリックシンドロームがある中高年の方には、森林を歩き運動をしてウオーキングの習慣を取り入れていただくのも大事です。また、60歳以上の方にも、運動に目覚める目的で参加してほしいと思います。観光もかねてぜひ一度木曽にお越しください。
森林セラピードックの目的及び医学的意義について教えてください。
一日目は通常の健診と同様、検査や問診を中心に行い、肺や心臓の様子を確認しながら散策コースや歩き方の処方箋を作ります。そして翌日には自然林を散策していただいたのち、唾液摂取で簡単にできるストレスチェックも行い、数値でお知らせしています。歩く前後でストレス度も大きく変化しますので、その変化を実感してください。
森林セラピーを受けた方からの感想などお聞かせください。
実際に森林の中を歩きますので、「ヒノキのにおいで癒された」「風景が素晴らしかった」「気持ちがリフレッシュできた」「また来たい」と多くのお声をいただいています。併せて当院で受診をして、体への不安を解消してみなさんお帰りいただきます。やはり通常の人間ドックと異なり、当院でしかできない方法ですし、楽しみながら体験できます。
長野県立木曽病院の強みをお聞かせください。
一番はやはり森林セラピーという素敵な体験ができることです。また、木曽地域の中での唯一の総合病院でもありますので、MRIやCTなどの器械も充実しています。脳ドックなど多くのオプション検査もご用意しています。
森林セラピーの魅力を教えてください。
まず景色が美しく、ヒノキをはじめとしたいろいろな森林があることです。自然に触れて、自然を満喫できますし、カモシカなど思いがけない動物に遭うこともあります。季節によって花を楽しんだり、おいしい水も飲むことができます。こうした楽しみは都会ではなかなか経験できませんし、リフレッシュにもなります。ぜひ一度お試しください。