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予防医療の一歩先を行く「積極的予防医療」の重要性に関して、<br>受診者の意識改革をしています

: 受診者の健診率の向上を一つの目標として掲げ、早期発見・早期治療の予防医療よりさらに一歩先を行く、「積極的予防医療」を提唱しています。
当院では、マンモグラフィ検査やCT検査を駆使して検診を行うことで、受診者の自覚症状が現れるより前に病気を発見することができております。
これにより、治療による、受診者の身体への負担を軽減することができ、さらに寿命を延ばすことで受診者の人生に貢献しています。

井口病院の信念や貫いていきたい思いなどがあれば教えてください。
当院は受診者ファーストを信念としています。受診者が何を求めているのかを常に考えることで、受診者や地域から当院が認めてもらう事ができると思います。やはり、医師というものは自己中心的ではいけないと思います。判断に迷うときは、受診者と話しながら方向性を模索していくことが重要だと考えています。
施設の設備や環境に関して、こだわりをもって導入した機器やぜひアピールをしておきたい点などがあれば教えてください。
2016年にマンモグラフィを導入しました。最近は、乳がんの方が増えておられます。女性の乳がんが、こんなに増えるとは思ってもみませんでした。そして、現実は厳しく、亡くなる方もたくさんいらっしゃいます。そのような現実を変えていきたい、早期発見、早期治療を実現していきたいという思いから、あえてわれわれの検診部門でも、乳がん検診でマンモグラフィを行うべきだという考えにいたり、導入いたしました。
乳がん検診以外にも多くの検診がございますが、他にはどのような検診に力を入れていらっしゃるのでしょうか？
乳がん検診の他には当院ではCTを使った、肺がん検診に力を入れています。東京都はオリンピックに向けて、禁煙運動の展開を予定しています。そして、東京都の医師会もそれに連動して、院内禁煙、敷地内禁煙を行うという事で、話し合いを進めています。男性の肺がんが増えると同時に、それにより亡くなる方も増えています。このような状況を受け、当院ではCT検査を駆使して肺がん検診をしっかり行っていきたいと思っています。
予防医療の重要性を叫ばれていらっしゃいますが、早期発見できてよかったというエピソードをお聞かせください。
受診者本人が、自分で触診しても全然分からず、私が触診してやっと触れられるかなというレベルのものがありました。そこで、エコー検査とマンモグラフィ検査を行うと、小さな乳がんが見つかりました。そして、その方は乳房の1/4を切除することで、大事に至らずに済みました。もしそのまま放っておかれたら、リンパ節に転移して、亡くなられていた可能性もあります。とにかく、自覚症状がないうちに、検診は受けるべきだと思います。
医療スタッフや職員の方たちに対して、日頃から「これだけは大事にしてほしい」と伝えられていることがあれば教えてください。
受診者のために何がいいかという事を常に考えてほしいと日々伝えています。医療人は意外とお互い専門バカで自分が正しいと思っているものです。そして、自分の経験と知識をもって判断しようとするため意見がぶつかることもあります。職員同士、自分の意見を押し付け合っていては、時間を浪費してしまいます。受診者の事を考えた時、できるだけ相手の気持ちをくみつつ提案し、速やかに判断することが必要となるのです。
検診で早期発見につながったケースがあればお聞かせください。
乳がんも5mmぐらいのものだったり、触診ではほとんど分からなかったであろうものがマンモグラフィで見つかったりします。がんが見つかったときは、受診者の方に説明をして、早く見つけられたおかげで小さな手術で済み、短い時間で治療も可能だということをお伝えしています。