食道がん

2015年は1万1千人が死亡

厚生労働省の2015年人口動態統計(2016年12月公表)によると、食道の悪性新生物(がん)による死亡数は1万1,739人(男性9,774人、女性1,965人)となっています。食道がんは、食道の内面をおおっている粘膜の表面にある上皮から発生します。日本では、食道がんの90%以上が扁平上皮がんです。

食道がんは、初期には自覚症状がないことが多く、約2割は人間ドック受診などの際に内視鏡検査などで発見されています。人によっては飲み込む時にのどに違和感がある、熱いものや酸っぱいものでのどがしみるといった違和感があります。

その段階よりもがんが進行していくと、飲み込む時に、つかえた感じがしたり、食事をするとのどや胸に痛みを感じるようになります。がんが進行して大きくなり、食道の内側に張り出したりして食べ物の通り道が狭くなっているからです。食事がしづらくなって体重が減少していきます。

食道がんは、統計では、年齢別の罹患率や死亡率が、40代後半以降増加し始める傾向にあり、とくに男性は女性にくらべて急増する傾向があることが知られています。喫煙と飲酒が確立したリスク要因です。とくに扁平上皮がんでは、喫煙と飲酒が相乗的に作用して、リスクが高くなることも指摘されています。

受けるべき主な検査

食道造影検査(X線検査)
内視鏡検査(胃カメラ)
病理検査
CT検査
MRI検査
腹部および頸部超音波(エコー)検査
PET(陽電子放射断層撮影)検査