上部消化管X線検査(胃透視)とは?

上部消化管X線検査(胃透視、胃部X線検査)は、造影剤であり検査薬の硫酸バリウムを飲み、食道から胃、十二指腸までをX線写真で映し出す検査です。胃がん・食道がん・十二指腸潰瘍などについて調べます。

 

日本の死因1位はがんです。国立がん研究センターの統計によると、2017年のがんによる死亡数は37万3,334人(男性22万0,398人、女性15万2,936人)です。部位別の死亡数で胃がんは3位(男性2位、女性4位)、また罹患数(がんと診断される人数)で2位(男性1位、女性3位)と上位にあります。

 

その意味でも、まずは胃がんに罹患するリスクを調べる胃透視は、基本的な検査です。ただ、あくまで、消化管の内側に広がった造影剤の薄い膜を通じて間接的に様子をみる検査です。

 

検査で異常が見つかった場合は、内視鏡検査やCT検査、MRI検査などの画像検査を追加で受ける必要があります。初期のがんなどは、造影剤の薄い膜ではとらえられない場合もありますので、必要に応じてその他の検査も組み合わせていくことが重要です。