PET（陽電子放射断層撮影）検査とは、Positron Emission Tomographyの略で、「がんを発見するための検査」です。
PET検査では、正常な細胞よりも3～8倍のブドウ糖を取り込むがん細胞の性質を利用します。ブドウ糖に近い検査薬（FDG）を注射してがん細胞に目印をつけたうえで受診者の全身を撮影し、がん細胞の分布を調べます。
PET検査は、がんの早期発見を可能にしたといわれます。ただし、すべてのがん細胞を調べることができるわけではなく、血糖値が150～200mg/dLを超えている受診者の診断は厳しいとされています。
また、血糖値が正常であっても、FDGが集まる部位（泌尿器系、脳、肝臓、心臓など）は診断できないと考えてよいといわれています。そのため現在は、PET検査による機能画像とCT検査（別掲）による形態画像を組み合せた「PET-CT検査」の普及も始まっています。
PET検査に要する費用は、疾患に対する治療目的ではない場合、全額が自己負担となります。施設によって異なりますが、一般的には10～15万円程度です。