閑散期はメリット豊富!人間ドック受診のベストシーズンとは

人間ドック

閑散期はメリット豊富!人間ドック受診のベストシーズンとは

安田クリニック 院長 安田光隆先生

この記事の監修ドクター

安田クリニック 院長
安田光隆

【略歴】
1985年 大阪市立大学医学部大学院卒業
1991年 安田クリニック院長就任

忙しい日々を送るなか、わざわざ人間ドックを受診しなくても……と、自身の健康管理は後回しになっている人に最適な受診時期を紹介します。ゆとりをもって受診することでより快適に臨むことができ、今後の健康管理が億劫にならずにすむかもしれません。

目次
  1. 人間ドックの空いている時期は?
  2. 閑散期に受診するメリット
  3. 閑散期の受診で検査精度が上がる?
  4. 長時間拘束されたくない人は専門ドックを組み合わせる方法も
  5. まとめ:人間ドックはオフシーズンの受診がおすすめ

人間ドックの空いている時期は?

人間ドックの空いている時期はいつ頃?

人間ドックの受診施設は、時期によって受診者数に偏りがみられます。

  • 閑散期は1月から4月、12月
  • 繁忙期は9月から11月、とくに10月、11月

医療機関によって多少の差はありますが、年度末から翌年度初めにあたる2月~4月は、企業からの申し込みが減ります。そして、1・2月は多忙な人が多いため、個人からの申し込みが少なくなる傾向があるようです。

閑散期に受診するメリット

閑散期は予約の取りやすさと待ち時間が少ない。

人間ドックの閑散期に受診するメリットは、なんといっても予約の取りやすさ(予約変更もしやすい)と待ち時間の少なさです。多忙な日々を送る現代の人々にとって、都合の良い日を選択できたことにより気持ち的にも環境的にもゆったりと受診ができることはなによりだと思います。万が一都合が悪くなった場合でも、日程の変更がしやすいと機会を逃すことなく、定期受診のきっかけにもつながることでしょう。また、閑散期は診断数が少ない分だけ検査結果が早く判明する傾向にあるようです。

そして医療機関によっては、閑散期に受診料を割引く、いわゆる「閑散期割引」を提供している施設もあります。どこで・いつ受診すべきか迷っている人に、受診機会の拡大を図っていただける配慮といえるでしょう。

閑散期のデメリットは?

いっぽう、閑散期では営業時間の短縮やスタッフの減員が行われることもあり、メリットがなくなる場合もあります。受診の際には医療機関に確認のうえ、注意することが必要です。

閑散期の受診で検査精度が上がる?

閑散期の受診で検査精度が上がる?

閑散期か繁忙期かで検査精度の差はありませんし、医療機関は時期を問わず受診に対するストレスを軽減するようにつとめています。しかし、他の受診者が少ないことで落ち着いて受診できる雰囲気に感じられ、問診時に医師に体調を伝えやすかったり、不安なことを聞きやすいという点で安心感を得られる可能性はあるでしょう。

長時間拘束されたくない人は専門ドックを組み合わせる方法も

ゆとりを持って人間ドックを受診する方法として、総合的な人間ドックではなく、脳や心臓、男性特有・女性特有の検査をする専門ドックを活用するのも良いでしょう。受診タイミングは複数になる場合もありますが、1回あたりは短時間で済み、専門ドックであるためさらに細部までチェックできるという大きなメリットがあります。

脳ドック
脳卒中や脳腫瘍などの脳の病気や、今後の脳卒中のリスクとなる疾患を発見する検査です。脳ドックはそれらの病気を自覚症状のないうちに早期に見つけ、迅速に治療を受ける契機となります。
心臓ドック
三大死因の一つである心臓病(心疾患)リスクを調べる検査です。心疾患スクリーニングのためには、がんや生活習慣病の発見を主目的とした通常の人間ドックとは別に、心臓ドックを受ける必要があります。
レディースドック
一般的な人間ドックの検査項目に、乳がんや子宮頸がんなど女性特有の疾患を調べる検査項目を含めた、女性受診者のための人間ドックです
メンズドック
一般的な人間ドックの検査項目に、前立腺がんなど男性特有の疾患を調べる検査項目を含めた、男性受診者のための人間ドックです。

時間があるときにだけ、その時の自身の健康状態に合わせた検査項目を受診できるのがメリットです。専門ドックは忙しい日々を送る多くの人にとって賢い選択となるかもしれません。

まとめ:人間ドックはオフシーズンの受診がおすすめ

人間ドックはオフシーズンの受診がおすすめ
予約が取りやすく、待ち時間も少ない閑散期での人間ドック受診は、忙しくて受診機会が作りにくい人におすすめです。繁忙時期にしか受診したことがない人にとっては、人間ドックが快適な時間に感じられるかもしれません。

閑散時期と合わせて空いている曜日なども受診予定の医療機関に確認し、健康管理の一環としてぜひ人間ドックを役立てましょう。