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前立腺

前立腺がん

前立腺は男性の骨盤内にある臓器で精液の一部を作っています。前立腺は恥骨の裏側、膀胱の下側、直腸の前側にあり、栗の実のような大きさ・形をしています。

前立腺がん

前立腺の細胞が無秩序に増殖してしまうことで前立腺がんが発生します。前立腺がんは年齢とともに増加し、とくに 65 歳以上に多く、80 歳以上では約20%の人に前立腺がんかがあるとも言われています。

症状

早期の前立腺がんは、がん自体が原因となる症状はほとんどありません。しかし前立腺肥大症をともなっている場合が多く、これに関わる症状が出る場合が多いと言えます。頻尿、排尿困難(尿が出づらい)、 尿の切れが悪い 、排尿後に残尿感がある、 失禁などの症状がそうです。

前立腺がんが進行すると血尿や血精(精液に血が混ざる)等の症状が出ます。さらに進行すると骨転移を来しやすい性質があります。骨転移をきたすと腰痛など骨に関わる痛みが出ます。腰痛で受診し、調べてみたら前立腺がんの転移が原因だったというような事例もまれではありません。

直腸指診

前立腺は肛門から直腸に指を入れることで、前側に触れることができます。もちろん前立腺の全てが触れられるわけではありませんが、大きさや固さ、左右差などから前立腺の異常がわかる場合があります。

腫瘍マーカー

前立腺があるとPSA(前立腺特異抗原)が増加しますので、前立腺がんの早期発見に非常に役立ちます。

ただし、PSAが高いから必ず前立腺がんがあるとは限らず、またPSAが正常値だから必ず前立腺がんがないというわけではないという点は注意が必要です。ドックや健診の分野では前立腺がんのスクリーニング検査項目として、PSA検査を提供する医療機関が多いです。

骨盤部MRI検査

MRIは強い磁場のなかで身体に電磁波を当てることで 身体の中の水素原子(プロトン)が特定の周波数に共鳴するという現象を利用して画像を作り出す技術です。

MRIは前立腺の画像検査のなかでも際だって有用なものといえます。「T2強調像での低信号」、「拡散強調像での異常信号」というのが前立腺がんを疑う所見であり、数mmの小さながんでも検出することが可能です。

ただし、すべての前立腺がんが、このような信号パターンを示すとも限らないので、PSAや診察所見とあわせて総合的に判断する必要があります。また、前立腺の近くにある臓器(膀胱、直腸、精嚢、血管・神経)への浸潤や骨盤内のリンパ節転移の評価にも非常に重要な役割を果たします。