肥満は生活習慣病の元
人間ドックでいう「肥満」とは、BMIが25以上の場合を指します。BMI(Body Mass Index)とは、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算され、体格が肥満型かやせ型なのかを表す数値です。ちなみにBMIの基準値は18.5~24.9であり、18.5未満の場合は低体重となります。
BMIが25以上の肥満の場合、遺伝による影響も考えられますが、まずは生活習慣病肥満症が疑われます。「肥満は生活習慣病の元」という格言のとおり、肥満はさまざまな疾患の原因となります。代表的な疾患に、糖尿病(2型糖尿病)や脂質異常症(高コレステロール血症)、高血圧、痛風・高尿酸血症などがあります。
肥満のなかでも、生活習慣病のリスクが高いといわれているのは、「内臓脂肪型肥満」です。内臓脂肪の脂肪細胞からは、「アディポサイトカイン」というホルモンに似た物質が分泌されています。この物質には、善玉と悪玉があり、内臓脂肪が増えすぎてしまうと、悪玉物質(TNF-αなど)の分泌が増えるのです。
また、内臓脂肪が増えると、血液中の中性脂肪も増加します。これらのことから、内臓脂肪型肥満になると、生活習慣病をまねきやすくなります。
最近の人間ドッグでは、CT検査やMRI検査を利用して、内臓脂肪の免責を計測することができる検査コースも増えつつあります。定期的な内臓脂肪のチェックは、生活習慣病の予防に有効です。
受けるべき主な検査
身体測定
血液検査 ※とくに次の項目に注意:HDLコレステロール、中性脂肪、空腹時血糖、HbA1c
腹部CT検査
MRI検査