伊那中央病院

北棟建設にあわせてPET-CTの機器を導入

伊那中央病院では、ほぼ全身のがんリスクを調べる検査コースとして「PET-CT検診」を提供しています。

本コースは2018年5月から開始した検査コースです。
今まで上伊那地域にはPET-CTの機器を設定している医療機関がなく、必要な場合は松本市・諏訪市・飯田市などの医療機関を紹介していました。
しかし地域の人たちのニーズに応えるため、2017年秋、北棟建設にあわせてPET-CTの機器を導入しました。

機能を見るPET検査・臓器の形を見るCT検査

PET検査とは、エネルギーとなるブドウ糖に似た物質を含む薬剤を注射し、その様子を観察することでがんリスクを調べる検査です。

CT検査は臓器の形を見て調べ、いっぽうPET検査は機能を見て調べます。
PET-CT検査ではこの二つを同時に実施するため、一度でほぼ全身のがんリスクをチェックします。

がんは、脳卒中・心臓病にならび三大疾患といわれています。現在、2人に1人は罹患するといわれている疾患です。
しかし、早期発見・早期対処をすることで、身体への負担や治療費の負担が軽減される傾向にあるといわれています。
そのため自覚症状の有無にかかわらず、定期的にPET-CT検査の受診をすることを推奨しています。

2人以上の医師によるダブルチェックの体制を整備

伊那中央病院では、平日忙しいため郵送を希望という場合以外は、原則として、後日無料で検査結果の説明をしています。
結果説明の際は、受診者と一緒に画像を見ながら説明しています。またPET検査がどのような検査であるか、という基本的なことから改めて説明し、受診者が自分の身体の状態を把握しやすいよう、また不安な点が解消できるよう心がけています。
さらに画像を電子データとしてお渡ししています。

郵送希望の場合、2週間ほどで検査結果報告書をお送りしています。

また、当院では見落としを防ぐことを目指し、画像診断の読影において、放射線科の医師を含む、2人以上の医師によるダブルチェックの体制を整備しています。

総合病院という特長を生かし、診療移行に対応

当院では、総合病院という特長を生かし、万が一検査結果に問題点が見つかり精密検査が必要だと判断した場合、当院の保険診療へ案内し、診療移行に対応しています。
当院でしかるべき精密検査を実施し、その結果に応じて治療、経過観察、もしくは他医療機関への紹介をする体制を整えています。

また、結果説明のために来院した場合は、結果説明後、当日に予約をとり受診者が次の動きをしやすいようにサポートするようつとめています。

受診者がリラックスして検査を受けられるような配慮

伊那中央病院は、日本人間ドック学会機能評価認定施設として、受診者に向き合っています。
その一つとして、受診者がリラックスして検査を受けられるような院内づくりに取り組んでいます。

例えば、受付や待合スペースは木目調の壁紙で病院の緊張感を緩和したり、柔らかい雰囲気のBGMを流したりという工夫をしています。

さらに、不安や緊張をやわらげるために接遇にも注力し、スタッフが一丸となってサポートしています。