公益財団法人　松原病院

高血圧、不整脈、高コレステロール、肥満の人などに推奨

脳血管疾患（脳卒中）リスクの早期発見を目指すとともに、認知機能検査を実施します。脳卒中は一度発症すると生命の危険や後遺症など、生活に重大な影響を及ぼす可能性もあるため、早期発見に努めます。
特に血圧が高い人、不整脈の人、コレステロールの値が高い人、肥満の人は脳卒中リスクが高いと考えられるため、自覚症状はなくても受診をお勧めします。

頭部MRI検査は、脳梗塞リスクの発見に有用です。頭部MRA検査は脳の血管をチェックすること通して、くも膜下出血を引き起こす未破裂脳動脈瘤の発見に役立ちます。頸部MRA検査と頸動脈エコー検査は、血管の動脈硬化について調べます。動脈硬化は、脳卒中リスクを高める代表的な要因です。

認知機能やメンタルのチェック

脳とこころのドックでは、認知面を調べる検査の一つとして認知機能検査を実施しており、MMSEやHDS-Rを行います。認知所のスクリーニング検査とも言われており、もの忘れの程度を見ることができます。またメンタルチェックの検査としてはSDS（こころの疲労度を調べる検査）や、やる気スコアー（意欲などの低下について評価する検査）を行います。

脳の形や海馬を評価する頭部MRI検査の活用

検査の一つとして行う頭部MRI検査は、脳の形から特定の部位（特に認知症と関係している海馬を中心とする部位）の萎縮の発見に役立つ役割もあります。

MRI検査をはじめとする画像診断はダブルチェック体制

MRI検査をはじめとする画像は、撮影後すぐに医師が結果を確認し、診察の中で説明を行います。さらに放射線科医による読影によりダブルチェック体制を整えています。画像診断や血液検査以外の当日に判明する検査結果はその場で説明し、すべての検査結果から得られた総合所見は書面で送付する形式をとっています。

神経内科医による診察体制

脳とこころのドックを担当している医師は日本神経学会認定 神経内科専門医であり、日本内科学会認定 総合内科専門医でもあります。神経内科的な診察や検査を行い、検査結果の説明の際には受診者の気になることや困りごとにも耳を傾けながら丁寧に説明を行います。結果によってはかかりつけ医へ報告することや、内科以外の問題が見つかった場合はふさわしい病院を紹介することもあります。

認知症は早期発見、早期対応が重要

当院は福井県嶺北の認知症疾患医療センター（かかりつけ医院や介護施設などと連携して認知症に関する医療を提供する体制確保のために国が推進する事業）の役割も担っています。認知症に関する診療移行にはこちらが対応していくことがあります。

リラックスした利用につながるよう軽食等を提供

脳とこころのドックは多様な検査を行うことで時間がかかるため、リラックスした時間も提供できると良いと考えています。そのため検査後に軽食や飲み物の提供を行っています。