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毎月19日は「ピンクの日」です。これを機に乳がん検診の受診はいかがでしょうか。【乳がん検診についてはこちら

佐々総合病院インタビュー

HPV感染が原因の子宮頸がんは、前がん状態の異形成で見つけることができ、早期治療が可能

【Dr.インタビュー】院長:鈴木 隆文 先生、産婦人科部長:井澤 朋子 先生
子宮頸がんはほかの臓器と異なり、前がん状態の異形成で発見することが可能なため、早期発見・早期治療がしやすいです。そのため、当院では子宮頸がん検診を三つのコースで設定し、より検出率を高めるよう工夫しています。また、当院では医者が押し付ける医療ではなく、受診者さまと相互理解をしつつ検診や治療にあたるよう心がけています。

  • 昨今注目度が増している予防医学の重要性について、貴院のお考えを詳しくお聞かせ願います。

    予防医学は、病気にならないようにするための努力を積み重ねていく事だと思います。また、人間ドックは、病気の早期発見をするための大切な健診です。この二つの共通点は侵襲が少ないような状態で治療ができる事で、健康寿命の延伸や向上につながることにありますので、予防医学を語るうえで重要だと思っています。

  • 受診者のプロフィルや見つかりやすい疾患リスク、健康意識などについて感じることがあればお聞かせください。

    西東京市は110年の歴史があり、地域で頼りにされる病院であり続けるよう維持してきました。受診者の多くは地域住民がほとんどです。また当院では、西東京市と組んで進めている二つの特長があります。一つ目は胃がんの撲滅運動から行っている胃がんのハイリスク検査です。二つ目は乳腺と婦人科の両方の面から、女性を中心とした健診にも力を入れています。受診者の健康意識としても年々高くなっているように感じうれしく思います。

  • 受診が推奨される年代やプロフィル、受診頻度の目安があればお教え願います。

    年代としては病気がだんだん出てくる40歳代、受診頻度は1年に一度を推奨しています。早期発見をするためにも2年に一度はできる限り受診してください。忙しくてなかなか受診できずに2年以上あいてしまうと、進行した状態で病気が見つかることも少なくありません。罹患(りかん)率の高い大腸がんでも2年に一度受診できれば早期で見つかる可能性も高く、また、侵襲の少ない治療で治すことが可能です。

  • 子宮頸がん検診について詳しくお話をお聞かせください。

    子宮頸(けい)がん検診は、やはり全ての女性に受けていただきたいと思っています。子宮頸がんは、がんの前段階である異形成や、上皮内がんの状態で発見することが可能な部位です。また、早期発見する事で子宮を温存することができますので、これは女性にとっては非常に大切だと考えています。がんが進行した状態で見つかる事を避けるためにも、ぜひ早めに受診していただきたいです。

  • 子宮頸がん検診を3コース設定されている理由は何ですか?また、女性に配慮した取り組み等はおこなっていますか?

    検出率をほぼパーフェクトにしていただくために基本の頸部(けいぶ)細胞診にプラスして、HVP検査と超音波も追加していただきたく、3コース設定しています。その中でも超音波検査は小さい内診では発見が難しい子宮筋腫や卵巣囊腫(のうしゅ)の発見がしやすくなりますし、以前にこうした疾患が診断されている方に関してはぜひ追加してほしいです。また、検診に関してはリラックスして受診していただけるよう女性医師や女性スタッフが担当させていただきます。

  • 子宮頸がん検診の検査項目について、目的や調べるリスクについてお教え願います。

    まず子宮頸部(けいぶ)細胞診は、子宮の入り口の細胞を採り、頸(けい)がんやその前段階である異形成についてチェックします。次に経腟(ちつ)エコーですが、子宮体がんや卵巣の腫れ、子宮筋腫や卵巣腫瘍について調べることができます。最後にHPV検査ですが、これは子宮頸がんの原因になるヒトパピローマウイルスの検出率を高めるためにおこないます。検出をよりパーフェクトに近づけるためには子宮頸部(けいぶ)細胞診と同時に実施されることが望ましいです。

  • 受診結果の説明や結果報告書の郵送期間について教えてください。

    超音波や内診の所見については、当日その場で説明が可能です。受診者さまの不安を和らげるためにも、できるだけ具体的にそれがどういうものなのか、放置していいものなのか、経過観察の有無などについて詳しく説明をさせていただいています。そのほかに関しては2~3週間ぐらいで結果の郵送をしております。

  • 受診環境・待ち時間対策について、対策として力を入れている点があればお教え願います。

    当院では、健診専用のエリアを設けることで、院内感染の予防や快適な待合スペースの確保をおこなっています。また、待ち時間を短縮するための対策として、子宮頸がん検診を完全予約制にし、スムーズな案内ができるようにしています。そして、より多くの受診者さまを対応できるように午後診療、土曜診療も実施していますのでぜひご受診ください。

  • 受診後のフォローアップ体制について詳しくお話をお聞かせください。

    まず検査で異常が見つかった場合には、2次検査や診療への移行をおこないます。2次検査とは具体的に言うと精密検査、磁気共鳴画像装置(MRI)画像検査などになりますが、それらは当院でも対処することができます。また、手術や治療が必要な場合や患者さまのご希望があれば、他医療機関への紹介状発行もおこなっていますので安心してまずは当院をご受診ください。

  • 「女性が住みやすい街づくり」のための取り組みについて詳しくお話しください。

    当院では、「女性が住みやすい街づくりへの参画」を目標としています。女性医師・スタッフによる子宮頸がん検診の実施もその一つだと思います。女性が新しいものを取り入れる、相手の目線になってできる限りのことをする、という思いです。そこから、良い病院づくり良い街づくりになっていくと考えます。その中でも当院の大きな特徴である産婦人科を前面に出して病院全体を改革できたらなと考えております。

  • 佐々総合病院の強みとしてアピールしたいところを教えてください。

    今後、健康寿命を延ばし退化を予防していくためには、今以上に検診や人間ドックの必要性が高まります。当院では、常に相手目線で物事を考え、相手にきちんと理解してもらうことを大切に考えておりますので、地域で公開講座を開くなど互いに勉強しています。そうすることで良い相互関係を作れますので、当院ではそのことを心掛け、患者さんを診るのではなくて、お互いに健康を高めていこうと考えています。

  • 受診者さまにメッセージをお願いいたします。

    当院では、利用者さまとわれわれがお互いに共通の知識を持って話し合い、相手の希望や望みを理解しながら勧めていくような検診施設として今後発展していきたいと思っています。さらに、相手目線で物を見ていけるよう職員も皆さまに優しい検診・治療を提供できるようしていきたいと考えます。皆さまに安心していただける人間ドックを行っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

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