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病気ではない、健康な状態のときからさまざまな病気に関する知識を受診者に提供することで健康維持に対する理解を深めてもらっています

: 【インタビュー】
地域住民の健康維持のために設立された医療施設であるため、身体の具合が悪い方から健康な方、そして子どもから大人までが訪れ、何かあったときには頼りにしていただける場所でありたいと思っております。また、予防医療がとても重要になりますので、皆さまには健康診断を受けることで、ご自身の健康を考える機会にしていただいと思っており、軽い気持ちでまずは受診、健康診断を受けていただければと考えています。

コープみんなの診療所の詳しい紹介をお願いいたします。
当院は、岡山医療生協という組織の一員になります。岡山医療生活協同組合というのは、そもそも受診者の皆さんに主体性をもっていろいろ活動に参加していただくということをきっかけとして作られています。そのため、健康診断についても受けられて終わりではなく、主体性をもって受けていただいて自分の身体を見直すきっかけにしてもらいたいと考えています。
コープみんなの診療所が、この地域で果たしている役割について教えてください。
当院にいらっしゃる高齢者は、徒歩で来られる方も多いですが、一方でタクシーなどを利用してやや遠方から来られる方もいらっしゃるなど、非常に多くの方に利用されています。そのため、地域の中心として医療が必要な人の助けになるべく、近隣の大きな医療施設と電子カルテなどの情報を共有し、当院で手におえない方は速やかに他の医療施設に紹介をして治療や精密検査を行うことが可能な体制を整えています。
コープみんなの診療所で検査をしていくなかで、見つかる疾患に傾向はありますか？
若い方は、高脂血症、糖質異常症、高血圧が非常に多い傾向があります。そのため、食生活に注意するだけでなく、同時に適度な運動も行うことで健康維持に努めていただきたいと思います。また、高齢の方達は、胃のバリウム検査をされて胃がんが見つかることがあり、同時に肺がんのリスクも年齢が上がるにつれて高くなります。そのため、定期的に検診を受けていただくことをおすすめします。
検診を受けた方が良いとされる推奨年齢や頻度、生活スタイルなどについて詳しく教えてください。
世代に関係なく、ご自身の健康に少しでも不安がある方に受けていただければ良いと思います。ただ、ご高齢の方は、肺がんや胃がんのリスクが出てくるため症状などがなくても、検診を受けていただき早期に病気を発見することが非常に重要になってくると考えます。また、比較的若い40代から50代の方にも高血圧や高脂血症などになる方もいらっしゃるため、日々の食事などに気を付けながら検診を受けていただければと思います。
どのような検査コースを提供されていらっしゃいますか？詳しくお話をお聞かせください。
検査に関しては、一般的な血液検査、糖尿病、脂質異常症はもちろん行うことが可能です。あとは、肺がんの有無を調べるエックス線検査、大腸がんの有無を調べる便潜血検査、腹部エコーも行っております。また、当院の特徴として、乳がん検診を年に3回、外部から担当の医師の方に来ていただき、乳腺エコーと触診を行っていただいておりますので、ぜひご利用いただければと思います。
受診者の方が検診を受けやすいように何か取り組まれていることがあれば教えてください。
当院では、月に1回、日曜日に健康診断を行っております。平日は、お仕事などでお忙しく、なかなか病院に行くことが難しいという方や自営業や主夫・主婦の方にも、この日曜検診を利用していただければと思います。そして、この検診を利用して病気の早期発見や、健康の維持をしていただき、いつまでも元気で楽しく人生を送っていただければと思っております。
コープみんなの診療所では、地域の方々に向けてどのような保健講話をおこなわれていらっしゃいますか？
当院では、小さなお子さまから大人に至るまで全ての方に健康維持に対する意識を高めていただくために、さまざまなイベントを行っております。乳がん検診、血圧、胃がんなどに関する講演から健康まつりなどを開催し、それぞれの病気に関する詳しい話などを検査技師にしていただいたり、健康まつりを通して健康づくりの輪を広げていったりなどの活動をしておりますのでお気軽に参加していただければと思います。
予防医療の重要性について、お考えを詳しく教えてください。
「診療所」と聞くと、病気になってから治療やおくすりをもらいに来るというイメージがあると思いますが、まずは、自覚症状がないときに健康診断を気軽に受けに来ていただきたいと思っています。そして、自分の健康を見直すと共に生活習慣や食生活や運動療法から少しずつ身体の改善をしていただくことで、大きな病気につながらないようにすることが非常に大切です。
受診者に健康を維持することの大切さを伝えるために何か取り組みについてお話をお聞かせください。
当院では、病気ではない元気な人にも診療所に来ていただきたいという想いから、毎年7月に「こども診療所たんけん」といって夏休みの間に子どもに診療所についていろいろと知ってもらえるような楽しいイベントを行ったりしています。また、その他にも年に4回、慢性疾患について学んだり、管理栄養士が考えた献立の試食会などを行ったりしながら皆さんの健康に関する知識を向上させたり、健康に対する意識の向上を目指しています。
健康診断後に精密検査が必要と言われた方で、なかなか再受診に踏み切れない方へ伝えたいことはありますか？
精密検査や要指導が必要と結果表を送付してもなかなか受診されない方はいらっしゃいます。しかし、要検査になったからといってあまり心配する必要もなく、必ずしも病気があるというわけではないので、心配を解消するためにもできるだけ受診していただくようにお願いいたします。一度軽い気持ちで受診していただき、これからどこまで検査を行うか、また、生活習慣の改善などについてのお話をしっかりとさせていただきたいと思います。
今後、コープみんなの診療所をどのような医療施設にしていきたいとお考えですか？
当院は、地域の皆さんとつながり、頼られる病院を目指して設立されました。そのため、病気で具合が悪い方だけではなく、健康で元気な方に率先して当院に足を運んでいただき、健康や病気についてさまざまな知識を得ていただきたいと思います。そして、健康診断を受けていただくことで、地域の皆さんの健康維持につながればと思っています。