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阪和インテリジェント医療センターインタビュー

1回の検査でほぼ全身のがんを検査できるPET-CT検査により、通常の健診では見つけにくいミリ単位の異常を早期に発見いたします

【Dr.インタビュー】センター長:楠 洋子 先生
今は、三人に一人が、がんで亡くなる時代であるため、早期に発見し治療をしていただくことが非常に重要であると考えています。そのため、受診していただいた方へのがんの説明を丁寧に行い、がんについての理解を深めていただくことで病気や検査についての恐怖心を取り除き、健診受診率の向上に努めております。中でも一回の検査でほぼ全身のがんをミリ単位で見つけることが可能なPET-CT検査は特に喫煙者の方におすすめしております。

  • 健診業務に携わる医師としての志についてお話をお聞かせください。

    今は二人に一人ががんになる時代であり、三人に一人ががんで亡くなる時代だと言われています。社会的にも2016年あたりから働きながらがん治療が受けられるような社会保障「がん患者保護法」もできましたので、受診者の皆さんには怖がらずに健診を受け、早く病気を見つけて、早くに治していただきたいという思いで日々努めております。検診の受診率を上げるためにも、がんについての理解を、まずいろいろな方たちに深めていただければと思っています。

  • 受診者と接する上で普段から気を付けていることなどはありますか?

    健診センターは、一つの病気を診るという場所ではないため、最初の問診から結果説明まで1日お付き合いさせていただく中で、いろいろな思いが出てきます。受診者様についてさまざまな方面のことをうまくお話を聞き出すことが、検査結果をより正確に判断することにつながると思うため、より受診者様の話しやすい雰囲気を作るなどして、日々の生活に関することを聞き出すということに気を付けております。

  • コンシェルジュサービスについて、詳しくお話をお聞かせください。

    当医療センターでは、普通の集団検診ではないため、1人ひとりの受診者様に対して、コンシェルジュが付き添いをさせていただきます。健診の始めから終わりまで、一対一でお付き添いをしますので、検査と検査の間でも歩きながら何かご不明な点や質問などがあればいつでも聞いていただくことができます。各コンシェルジュスタッフは、接遇面についての勉強も非常に熱心にしており、受診者様の対応についてロールプレイやミーティングを行ったりして、毎日改善に努めております。

  • PET-CT検査の特徴とは、どのようなものがあるのか詳しく教えてください。

    PET-CT検査はあまり一般的ではなく、特殊な機器と高価な造影剤を使用しますので、コストも通常の健診より高くなるかと思います。しかし、1回の検査でほぼ全身のがんを見つけられるという特徴があり、また造影剤は、身体にあるブドウ糖に似た薬剤のため、副作用が一切ないという良い面を持っております。それに加えて、すい臓がん、胆のうがん、悪性リンパ腫など、政策型検診では見つけられない種類のがんも発見できる特徴があります。

  • PET-CT検査は、どのような方におすすめする検査になるのでしょうか?

    がん家系であったり、さまざまな種類のがんに関して心配や不安を持っておられる方に受けていただきたいと思っております。特にタバコは、身体全体に影響を及ぼすものであるため、喫煙者の方たちにはぜひ受けていただきたい検査の一つとなります。検査のときは、それぞれの受診者様のお話をお聞きして、何か心配なことがあればそれを中心に検査し、MRI検査や超音波検査などほかの検査も加えることでより詳しく診るという方法をとっております。

  • 健診に対して不安な気持ちを抱えた受診者への配慮について、お話をお聞かせください。

    先ほども申し上げましたが、一対一でコンシェルジュが付き添うことで皆さんにはリラックスして健診を受けていただけているのではないかと思っております。コンシェルジュが検査前に優しく、丁寧にお声を掛けることで気持ちがほぐれたり、検査の合間には次はどんな検査ですよ、どこに行きますよ、というようなことを説明しながら移動してもらいますので、検査内容などを理解した上で受けてもらえればと思います。

  • 医師になって良かったと思えた瞬間のエピソードについて教えてください。

    医師になってからは長い期間、肺がん専門の分野に従事しておりました。当時は「肺がん=死」という医療状態の中で、若年の方から高齢者までの多くの肺がん患者様に接してきました。苦しみながら治療に耐えて、それでも最後には感謝の言葉を戴いたときは、期待にこたえられなったざんげのような気持ちと、かえって患者様から多くのことを教えられることもあり、その時々の“医師と患者”という何らかの逢瀬(おうせ)の機会であったことに感謝の気持ちが湧いてきます。

  • 予防医療の重要性に関して、先生のお考えを詳しくお聞かせください。

    がんに限らず進行した病気になってから治療を受けるより、早くに完治できる状態で治療を受けるのとでは、心身ともの苦痛や治療期間、治療の重さ、医療費など、多くのハードルが生じます。そうなる前に喫煙を始めとした生活習慣の見直しが大事です。病気にならないようにするのが一次予防の部類です。健診は二次予防といわれ、病気の初期の段階、治る段階、究極には症状が出ない段階でチェックする方法ですので、その重要性がわかっていただけると思います。

  • 受診者の皆さんがより充実した健診を受けるためにはどのようなことが大切だとお考えですか?

    まず健診とは厳密には症状がない時点で体の不具合を見つけることで、症状が出れば相応の診療科に精通している医師を受診されることが肝心です。目的にかなった健診であるか、つまりご自身の不安なことや心配が解明できる内容の健診であるかの確認が必要です。がん家系でその不安があればがん健診が必要ですし、一般的な健康のバロメーターを知るためであれば、それに必要な内容を確認することが大事です。ホームページやパンフレットなどで健診の内容を確認することが適切な受け方の一つでしょう。当健診センターは健診担当の受付(電話相談を含め)で検査内容など説明しており、どの健診コースが目的にかなうかなどの相談も受け付けております。不明な点はその場で担当医師に連絡を取り、お返事を差し上げております。また健診当日にわかる範囲で検査結果を説明しておりますが、後日のご質問やご不明な点はあらためてカウンセリングの時間を設けており、最後まで理解していただけるように努めているつもりです。リピーターの方が半数ぐらいおられますが、中には結果報告の記載内容を読まれずに次年度の健診を受けられて、同じ異常結果をお知らせすることがあります。受診者様側への要望は、せっかく受けられた健診ですので、結果内容を熟読されて、異常結果への対処をしていただくことが健診の目的です。

  • 健診を受ける医療機関を選ぶ上でのポイントなどがありましたら教えてください。

    特殊な検査ではなく、通常の健診であれば医療機器も判定などもそれほど差はないと思いますので、ホームページやメディアを通じて評判をみたり、電話で問い合わせなどをしたときのスタッフの対応で判断をするのが良いと思います。受診者さんの中には、直接施設を見に来られる方もいらっしゃいます。もう一つ大事なことは、健診で何か病気が見つかった場合に専門病院との連携があるかどうかということです。

  • 今後、阪和インテリジェント医療センターをどのような健診機関にしていきたいとお考えでしょうか?

    常々、アップデートと言いますか、上を向いて行かないといけないと思っております。現在、当医療センターの受診者様の40%ほどが女性ですが、ちょっと弱いのは子宮がん検診で、要望もとても多いため女性検診を拡充していきたいと思っています。それに加え、下部消化器検査、新しい遺伝子診断に関しても随時新しく良いものがあれば率先して導入していき、さらに充実した健診内容にしていければと思っております。当健診センターで働いている医師を始めとしたスタッフ全員が楽しんで働いていないと受診者様に良い健診を提供できないと思っております。当健診センターには、PET-CTやMRIを始めとした診断についてはとても勉強熱心なスタッフや医師がおり、私は彼らをとても信頼しており、皆もお互いを信頼して楽しく毎日仕事をしているつもりです。医師1人ではできない仕事なので今のような楽しい雰囲気を大切にしていきたいと思っております。

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