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埼玉医療生活協同組合 羽生総合病院インタビュー

早期発見、早期治療の予防医療を啓発することで、受診者が健康的な生活を送ることのできる健康寿命を延ばすお手伝いをしています

【Dr.インタビュー】院長:松本 裕史 先生
早期発見、早期治療の予防医療の啓発活動に尽力し、受診者の意志をできるだけ尊重しながら一人ひとりに合った医療を日々提供しております。健診などの予防医療により、受診者の健康寿命を延ばすことは、ただ命を延ばすことではなく、健康で好きな物を食べる時間や好きなことができる時間を増やすということであり、充実した幸せな人生を送ることができる人を1人でも多く増やすことが医師としての使命だと思っております。

  • 先生の経歴や自己紹介などをお聞かせいただければと思います。

    私は、群馬大学医学部を卒業しまして、東京にある三井記念病院で5年間外科の研修をし、その後国立がんセンターで肺がんの外科治療に関しての勉強をしました。それから、母校である群馬大学の第一外科に戻りまして、その後、群馬県内にある、公立の伊勢崎市民病院での勤務を経て、平成15年に当院での院長の職に就き、現在に至ります。

  • 先生が医師を目指されたきっかけのエピソードなどがございましたら、詳しくお聞かせ願います。

    きっかけは父が生まれつきの心臓病を患っていたということでしょうか。身近にいた父が病気だったため、自然と医療業界に関して興味が湧いたと思います。それともう一つ、恐らく皆さんご存じないかもしれませんが、当時アメリカの医療テレビドラマでベン・ケーシーというドラマが放送されており、父がよく見ていたのを覚えています。よく医師が着ている、丈の短い半袖の白衣というのをケーシーといいますが、このドラマが語源なんです。

  • 日々の診察の中で先生が絶対に曲げられない信念や考えなどがありましたら教えてください。

    それは、自主自立、自分で考えて行動し、医師として、プロフェッショナルとして恥ずかしくない仕事をするということです。さらに言うと、自分が正しいと思っていることに対しては、一切妥協をせずに、日々診療をすることを心がけ、私自身が持っている能力を出し惜しみすることなくすべて受診者のために使うということです。受診者の意思を尊重し、一人ひとりに合った医療を提供するということは医師としての使命だと思っております。

  • 院内の設備に関してですが、こだわっている部分などがありましたら詳しくお聞かせください。

    近いうちに新しい病院が建つのですが、その病院の設計には結構こだわって取り入れたものがたくさんあります。照明の明るさや壁紙の色合いに気を遣い、アート作品などを取り入れるなどすることで、健診に来院される方々には病院に来ていることを感じさせないような、落ち着いた癒やしの空間になるように配慮しました。そして、受診者と健診者の導線がなるだけ重ならないようにゆったりとした空間を確保するようにしました。

  • 導入されている医療機器に関してですが、何か特別にこだわって導入されたというようなものがありましたら、教えてください。

    乳がん検診では、触診とマンモグラフィが2本柱になっていますが、当院ではそれに加えて超音波検診ができる機器も導入しました。マンモグラフィで何も見つからなかった受診者の方々が超音波検査を受けたことにより、がんが見つかったとういうケースも多数あります。新しい病院に関して申し上げれば、そちらではPET-CTを導入する予定でございます。

  • 羽生総合病院で健診を受ける方はどのような世代の方が多いですか?

    普段の治療で来院される受診者は基本70代から80代の方が多いのですが、健診は30代から50代の方が多いように思います。若い方々が率先して健診を受けていらっしゃる印象があり、とても良い傾向であると思っております。やはり若いときから健診を受けていただくことで、大きな病気を未然に防ぐことが可能なため、特に若い受診者の方々には定期的に健診を受けていただければと思います。

  • 職員の方のスキルアップのために勉強会などの定期開催などは行われていますか?

    健診で何か異常が発見された場合は、スタッフ皆で検討会というものを行っております。健診で何か見つけても、答え合わせをしなければスキルアップはしないと思っておりますので、技師などが検査中に異常を発見した時点ですぐに医師の所へ連絡がくるようになっています。そのため、健診で異常が見つかったときは、精密検査をし、治療まで受けていただくことも可能です。

  • 羽生総合病院で掲げられている、理念に関してお聞かせ願います。

    どんな人でも、誰でもいつでも、どこでも平等に医療を受けることができるということでしょうか。受診者の皆さんには、健診で異常を早期発見、早期治療することで健康寿命を延ばしていただければと日々思っております。予防というものは確実ではないため、絶対に病気にならない方法もないわけです。そのため、早く見つけて治療することが何よりも重要になるため、健診などを受ける機会を定期的に持つべきだと思っています。

  • 先生は予防医療の啓発活動を率先して行っていらっしゃるとのことですが、詳しくお聞かせください。

    啓発活動ではとにかく年に一度は健診を受けるべきだということを皆さんにお話ししています。ある程度の検査をしていれば、重大な病気になる以前に異常を発見することができ、治療を開始することができます。そして、食事や運動などをして体を活性化させ、体の抵抗力を上げることの大切さも伝えています。私は、年間でも10~20回ほどは外に出て皆さんへお話しできる機会を作っており、多い時は月3回講演を行うこともあります。

  • 早期発見早期治療の予防医療を理念として掲げた先生の思いを詳しく教えてください。

    当院のような病院では受診者を治療開始から亡くなるまでお世話をいたします。そのため、もう少し早く見つかっていればというケースもあります。若くして心筋梗塞や脳卒中で亡くなったりする受診者を目の当たりにしていると、このようにひどくなる前に何とかできなかったのかとよく考えます。若い人が亡くなることは非常に悲しく、家族の嘆きなど大変なものがあり、そのような悲しい出来事が少しでもなくなればと思っています。

  • 通常の無料健診と自費の健診との違いについて詳しく教えていただけますか?

    市や町などが無料健診と称して行うものに関しては、健診できる部位も限られておりますし、はっきり言って全てを調べられるわけではありません。しかしながら、自費で行う健診を受けられていらっしゃるのは健康に対して意識の高い方だけです。そのため、自費で健診を受けられている方々は長く生きていらっしゃると思います。その辺りの経済格差というものは出つつあるのかもしれません。

  • 健康診断を受けるポイントなどございましたら、ぜひ詳しくお聞かせください。

    やはりそれは毎年同じ医療機関に受診をするということです。健康診断の結果というものは去年のものと比較して見ることで精度も上がるからです。特にマンモグラフィなどは、少し怪しい部分を発見したとき、前回の物と比べることで異常を発見することが可能となる比較読影というものはとても重要なものになります。そのため、ご自身のデータがある医療機関で毎年健診を受けることで、早期発見ができるというメリットがあります。

  • 診療にかける思いなどを、皆さまへメッセージとしてお聞かせいただければと思います。

    この仕事をしている限り、1人でも多くの方々を大病になる前に何とかしたいと思っておりますし、命を助けたいと思っています。人間は、いつかはあの世に行くものですが、ただ命があるわけではなく、充実した人生を送ることが大事だと思っています。限られた時間はどのくらいあるかは分かりませんが、その中で少しでも自由に好きなことをして、健康にいられる時間を確保できるお手伝いをしたいと思っています。

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