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特集・コラム

篠原 隆史

<< 執筆者 >>

しのはらりゅうじ
篠 原 隆 史

朝日新聞社、ドラッグマガジン社(薬剤・医療・健康関係の出版社)、フリーライター(医療・科学技術系誌の編集などに従事)

【取材・執筆・編集実績(一部)】
・厚生労働省の医療系会議(先進医療会議など)
・日本医師会の定期記者会見
・製薬会社による医師向け新薬情報セミナーおよび新薬情報
・文部科学省の医療系会議(科学技術・学術審議会など)

11月22日は「いい夫婦の日」…ペアドックが中高年にもたらすメリット

11月22日は「いい夫婦の日」です。この記念日は、1988年に財団法人余暇開発センター(現・日本生産性本部)が、夫婦で余暇を楽しむゆとりあるライフスタイルを提唱したことを端緒として始まりました。11月22日が「いいふうふ」と読めることから語呂合わせとなっています。

2000年前後からは認知度も高まり、「いい夫婦の日」にちなんで理想とされる有名人夫婦を選出する「パートナー・オブ・ザ・イヤー」が巷の話題を集めたり、ボウリング大会や川柳コンテストなどペアをテーマとした参加型イベントも展開されています。

実は人間ドックの分野でも、夫婦やカップルを受診者とする「ペアドック」を設定している医療機関が多々あります。そして「いい夫婦の日」をきっかけに、ペアドック受診を考えるというケースも少なくありません。

ここでは、とくに中高年夫婦にとって「ペアドック」がどのようなメリットをもたらすかを中心に、知って得する情報を紹介します。

ペアドックを特徴づける検査項目

ペアドックといっても、受診者が夫婦ふたりである以外、何か特殊な検査項目があるわけではありません。それは、EPARK人間ドック所載の「ペアドック」を検索(文末リンク参照)してみるとすぐにわかります。

もちろん、受診者は夫婦ですから、「女性向け検査」と「男性向け検査」が設定されている場合はめずらしくありません。

女性向けとしては、乳がん検診(マンモグラフィや乳腺超音波検査)や子宮がん検診が多く、男性向けとしては、前立腺がん検診(腫瘍マーカーPSAに着目した血液検査)が代表的です。どちらも人間ドックの検査項目としてよくみられますが、両方セットになっているところが「ペアドック」らしい特徴といえます。

さらに、「ペアドック」を特徴づけているのが、脳血管疾患リスクを調べる「脳ドック」(頭部MRI検査/頭部MRA検査)の設定が多くみられる事実です。

実は日本では、最も多くの介護を必要とする「要介護5」の原因としては、脳血管疾患(脳卒中)がトップとなっています。それが、増加傾向が続く「老老介護(65歳以上の高齢者が高齢者を介護する状況)」の大きな原因となっています(後述)

そして老老介護では、夫婦が介護者と要介護者になるケース(続き柄が配偶者)が多いのです。ペアドックの検査項目に「脳ドック」の設定が多いのは、脳血管疾患リスクが本格的に高まる中高年夫婦にとっての切実な現実を反映しているともいえます。

ペアドックが持つ3つのメリットと生活習慣改善

一般的に、中高年夫婦がペアドックを受診する際のメリットは、次の3点といわれています。

  • ①ふたりで受診することで、受診時や結果説明を受ける際の不安をやわらげることにつながる。
  • ②生活習慣改善の必要が生じた場合に双方の理解と協力が得やすく、成功もしやすくなる。
  • ③老老介護のリスクを軽減することにつながる。

①の「安心感」は当然の話です。人間ドックをはじめて受診する場合や、あまり経験がない場合はとくに、ひとりでの受診にくらべて安心感がある場合が多いといえます。また、安心感があるからこそ、受診のきっかけになりやすい効果もあります。

生活習慣改善として取り組む毎日の「体重測定」

②「生活習慣改善」に関しては、糖尿病、高血圧症、脂質異常症といった生活習慣病のリスクが、中高年では高まるという年齢層特有の事情が背景にあります。

それは直截的にいえば、生活習慣病が引き起こす「がん・心疾患・脳血管疾患」といった死因上位を占める重篤な疾患のリスクが、本格的に高くなることを意味します。そうした生活習慣病のリスクを早期に発見し、対策をとることは、重篤な疾患の予防に役立ちます。そしてこれは、ペアドック特有の話ではなく、人間ドックの受診全般についていえることです。

それでもペアドックに効果があるのは、リスクを低減するための第一歩となる「生活習慣の改善指導」を受ける際、ひとりよりも「ふたり」のほうが成功するケースが多いためです。

一般的に生活習慣を改善するための指導として、次の対策などが知られています。

  • ・食事【塩分】(高血圧対策として1日6グラム以下の摂取量にする)
  • ・食事【脂質】(肉類は湯通しなどで油分をおさえる調理を工夫する)
  • ・食事【メニュー】(肉より魚/野菜は1日350グラム以上摂取する)
  • ・運動(現状よりプラス10分間=1000歩は毎日身体を動かす)
  • ・睡眠(夜ふかしをひかえ、規則正しい睡眠をとる)
  • ・飲酒(中性脂肪などの対策のため週に1度は休肝日を設ける)
  • ・たばこ(ただちに禁煙する)
  • ・ストレス(健康のバランスを崩す原因となるため解消を心がける)

とくに、食事に関する事項は「動脈硬化」の対策として重要であり、毎日の「体重測定」を通じて効果を意識する手法がよく知られています。

夫婦だからこそ協力しやすい「生活習慣改善」

ところが、これらの対策はいずれも、ペアドックを受診した当事者の意志が続かなければ効果を発揮することができません。

たとえば、食事とその効果をみる体重に関する対策は、一緒に暮らしている家族の協力がなければ、現実的には困難です。運動にしても、ひとりで決意するよりも、ふたりで誘い合い、励まし合って実行したほうが続けやすいといえます。さもないと残念ながら人間というものは、途中で挫折したり妥協したりしがちです。

ここに、夫婦が一緒に受診するペアドックの大きな意義があります。

ともに受診し、一緒に結果の説明を受けたことにより、互いに配偶者の状況はよくわかります。それは、生活習慣の改善に取り組む必要性や動機づけにつながります。夫婦だからこそ、理解と協力が得やすく、生活習慣の改善も成功しやすくなるとは、そうした意味です。

ペアドック受診は「老老介護」リスクも軽減

さらに③「老老介護のリスク軽減」は、社会問題の解決に役立つという意味からも重要です。実際に老老介護世帯は、依然として増加傾向が続いています。

上昇傾向が続く「老老介護」世帯は2016年調査では54.7%

厚生労働省が2017年6月に公表した、2016年「国民生活基礎調査」のデータからは、その事実がよくわかります(この調査では、世帯状況などに関しては約22万4千世帯が対象、介護状況に関しては6,790人を対象としています)。

同調査によると、65歳以上の高齢者が65歳以上の高齢者を介護する「老老介護」世帯の割合は、54.7%と過半数を超えています。

この数値は、2013年の前回調査時の51.2%にくらべて3.5ポイントの増加です。また、2010年の前々回調査時の45.9%からは8.8ポイント増えています。それ以前の2001年の調査時に40.8%だったことと比較しても増えており、厚労省も「上昇傾向」を公文書に明記しています。

「要介護5」となった原因のトップは「脳血管疾患(脳卒中)」

同調査は、「介護が必要となった主な原因」にもふれています。上位3つは多い順に、「認知症」(24.8%)/「脳血管疾患(脳卒中)」(18.4%)/「高齢による衰弱」(12.1%)でした。要支援を含めてもこの順位は同じです。

さらに同調査は、「要介護」度別でも主な原因を示しています。

要介護とは、介護保険制度において日常生活に支障があると見込まれる状態で、制度を利用するには要介護認定が必要です。被保険者の状態によって、最も多くの介護を必要とする「要介護5」から、「要介護1」までの5段階に分類されています。

そして同調査によると、「要介護5」となった主な原因のトップは、「脳血管疾患(脳卒中)」であり、割合は30.8%を占めました。それに続く主な原因としては、「認知症」(20.4%)、「骨折・転倒」(10.2%)となっています。

こうした調査結果や社会情勢、そして、受診者(中高年夫婦)の疾患リスクが本格化する年齢層といった観点から考えてみても、ペアドックにおいて、通常の人間ドックに加えて脳ドックが設定されているケースがよくみられることは、理にかなっています。

さいごに

中高年を迎えたら、がんだけでなく脳や心臓の疾患リスクに関しても、早期発見と対策の必要性が高まります。とはいえ(とくに自覚症状がなければ)多忙な日常のなかで健康管理を心がけるのは容易ではない人が多いことも事実です。

そんなときに、パートナーが互いに協力し合い、励まし合うことが容易な「ペアドック」受診は、今後の幸福に貢献するという意味からも重要です。11月22日をきっかけに、夫婦ふたりの人生について、考えてみてもよいかもしれません。

東京都・近郊で受診できるペアドック

【ペア】脳ドック(頭部MRI・MRA+頸部MRA)90,720円(税込)
東京脳神経センター(東京都 港区)
【ペア】ペアプレミアムドックコース103,680円(税込)
アーバンハイツクリニック(東京都 豊島区)
【ペア】人間ドック+脳ドック(前立腺・乳・子宮がん検査)190,000円(税込)
イーストメディカルクリニック(埼玉県 さいたま市浦和区)
【男女ペア】脳ドック付日帰りプレミアムドック149,040円(税込)
ふれあい横浜ホスピタル 健康管理センター(神奈川県 横浜市中区)
【ペア】PET-CTがん検査+脳ドック216,000円(税込)
新百合ヶ丘総合病院(神奈川県 川崎市麻生区)

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