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特集・コラム

人材不足が深刻との健診施設の声

篠原 隆史

<< 執筆者 >>

しのはら りゅうじ
篠原 隆史

朝日新聞社、ドラッグマガジン社(薬剤・医療・健康関係の出版社)、フリーライター(医療・科学技術系誌の編集などに従事)

【取材・執筆・編集実績(一部)】
・厚生労働省の医療系会議(先進医療会議など)
・日本医師会の定期記者会見
・製薬会社による医師向け新薬情報セミナーおよび新薬情報
・文部科学省の医療系会議(科学技術・学術審議会など)

これは、任意健診を実施している人間ドックに限ったことではありませんが、法定健診を実施している施設を含む「健診・人間ドック」業界では、医師不足が共通の悩みといわれています。


ひとつの例証として、矢野経済研究所の調査(『健診・人間ドック市場の実態と展望』2016年版)を紹介しましょう。「健診業務に関する課題」について、全国健康保険協会(協会けんぽ)の87施設の声をまとめたものです。

それによると、課題のトップは「医師不足」。87施設のうち実に76施設が挙げています。次いで、「人間ドックの利用者獲得」を41施設が、「看護職員不足」を40施設が、「(検査)技師不足」を36施設が挙げています(図表)。

健診業務に関する課題

ここからうかがわれるのは、健診施設は人材不足について、経営面とならんであるいはそれ以上に深刻な現実としてとらえていることです。

そもそも日本は、人口あたりの医師数はけっして多くはありません。先進諸国35カ国が加盟するOECDの資料(OECD Halth Data 2016)によると、日本における人口千人あたりの医師数は2.4人と30位にすぎません。これは、米国の2.4人/イギリスの2.8人/フランスの3.3人/イタリアの3.9人/ドイツの4.1人とくらべて少ない状況です。

もっとも、日本では2008年度以降、臨時増という形で医学部の定員増加が続いており、2016年度には2007年度比1.2倍に増えています。医師の養成に時間がかかることを考えれば、人数面の問題は解消ないし緩和に向かうとの見方も、医療関係者の間では少なくありません(2019年度までは2016年度と同程度の定員を維持し、その後は削減か増員維持かで議論が続いています)

将来はともかく現状では、人間ドックにおける人材面の問題は深刻な状態がもうしばらく続く可能性が高いといえましょう。昨今の人間ドックでは、受診者をカスタマーととらえて不安感を与えないようにサービス面の向上に努めている例も多いです。そして実際に、多くの受診者から評価されている施設は少なくありません。もしかしたらそのカゲには、人材面の苦労が隠れているのかもしれません。

出典:矢野経済研究所『健診・人間ドック市場の実態と展望』2016年版