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B型肝炎ウイルスを英語の略語でHBVと書きます。HBs抗原はB型肝炎ウイルの表面に存在する抗原です。したがってHBs抗原が高値(陽性)の場合は「現時点でB型肝炎ウイルスが体内に存在している」ということになります。結果が「陰性」あることが正常です。

B型肝炎ウイルスは急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞がんを引き起こします。HBs抗原が高値(陽性)の場合は肝酵素の値なども合わせてみながら治療や経過観察を受ける必要があります。

肝機能異常や症状が出ないうち(無症候性キャリアといいます)は大きな問題はありませんが、とくに肝細胞がんのリスクが高いため、定期的に腹部の超音波・CT・MRIなどで、肝細胞がんが発生していないか確認していく必要があります。

HBs抗体とは?

HBs抗体は、HBs抗原に対する中和抗体です。HBsが高値(陽性)の場合は「過去にB型肝炎ウイルスに感染したことがある」ということを意味します。

過去にB型肝炎ウイルスに感染していたけれども治癒してしまった場合、B型肝炎ウイルスのワクチンを受けた場合などに高値(陽性)となります。

HCV抗体検査

C型肝炎ウイルスを英語の略語でHCVと書きます。HCV抗体はC型肝炎ウイルスに感染したときに体内に現れる抗体です。したがって結果は「陰性」であるのが正常です。

「陽性」の場合はC型肝炎ウイルスに感染したことを示しますが、過去に感染した場合でも現在感染している場合で陽性となってしまいます。

そのため、結果が陽性の場合はHCV RNA検査(ウイルスの遺伝子を調べる検査)をして、現在感染しているのかどうかを調べる必要があります。また、血液検査で肝機能障害の有無を確認する必要があります。

C型肝炎ウイルスが引き起こす疾患

C型肝炎ウイルスに感染すると10~20年かけてC型慢性肝炎や肝硬変にゆっくりと進行していくといわれています。急性に肝炎を発症して症状が出にくいため、何かしら症状が出た頃にはだいぶ進行してしまっているということもあります。また、C型肝炎ウイルスに感染すると肝細胞がん発症のリスクが高く、C型肝炎ウイルスによる肝硬変になると、10年後には約7割の確率で肝細胞がんが発生するとされています。

したがって、C型肝炎ウイルスに感染している場合は、定期的に血液検査で肝機能の推移を見ていくのにあわせて、腹部の超音波・CT・MRIの各検査などによって、肝細胞がんが発生していないか確認していく必要があります。

日本では輸血製材からの感染や注射用針を共用したことによる感染者も少なくなく、1度はHCV抗体の検査を受けておきたいものです。