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COPDとは慢性閉塞性肺疾患のことで、英語のChronic Obstructive Pulmonary Diseaseの頭文字をとったものです。

主にタバコの煙などの有害物質を長期にわたって吸入したことによって、肺に生じる慢性的な炎症性疾患です。肺の中で空気の通り道である気管支に炎症が起き、酸素の交換を行う肺胞が壊される疾患です。これにより「気流閉塞」と「肺過膨張」という状態が作り出されます。以前は「肺気腫」と「慢性気管支炎」という2つの病名が個別に使われていましたが、これら両方を含む概念として用いられるようになりました。

COPD患者は日本全体で500万人以上いると考えられており、死因の10位以内に入る疾患です。男女ともに高齢者の割合が高いのが特徴です。

症状

身体を動かした際の息切れ(労作時呼吸困難)と慢性的な咳・痰が典型的なCOPDの症状で、呼吸機能が徐々に悪化していきます。症状が短期間に悪化することもあります。

人によっては、これらの症状を示さない場合もありますので、「自分は症状がないからCOPDではない」と考えてはいけません。

また、近年ではCOPDは肺だけでなく全身に影響を及ぼすことがわかってきました。全身性の炎症、栄養の障がい、筋肉量や筋肉の低下、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)、 脳血管障がい(脳梗塞や脳出血)、糖尿病、貧血、骨粗しょう症、抑うつ、睡眠障がいなど一見肺とは関係ない所にまで悪影響が及ぶのです。

肺がんとの関連

喫煙は肺がん、COPDいずれのリスクにもなるのですが、COPDは喫煙とは別個に肺がんを引き起こすリスクになると言われています。COPDで肺に起こる変化は元には戻らない変化です。

タバコを吸わないことが何よりも大切なことですが、すでにCOPDになってしまっている場合は、薬物療法や呼吸リハビリ、酸素療法などが必要な場合もあります。禁煙すれば大丈夫というわけではありません。喫煙歴のある人は、すでに禁煙していたとしても、肺の検診を受けることが望まれます。

検査

胸部X線単純写真(胸部レントゲン)
胸部CT
スパイロメトリー