人間ドックと検診予約サイト EPARK人間ドック

どうして声がかれるのか?

しわがれ声になった

しわがれ声になること、声がかすれることを医学用語で「嗄声(させい)」と言います。声は喉にある「声帯」が振動することによって出ています。鈴虫の羽やピアノの弦が振動して音が出るのと原理は同じです。声がかすれる場合に原因は主に2通り考えられます。

まず、「声帯」そのものに問題が起きている状態が考えられます。ポリープやがんが声帯にできていたり、炎症が長引くことによって声帯が萎縮してしまっている場合がこれにあたります。ピアノの弦の上にものを載せたり、弦がボロボロに痛んでしまった状態を思い浮かべてください。

次に、声帯を振動させようと思ってもうまく動かせない状態です。声帯を動かすための神経は「反回神経」と呼ばれる神経です。なぜ「反回」という名前がついているかというと、脳から出た神経が直接声帯まで行かずちょっと先まで寄り道してUターンして引き返してくるからです。

左側は心臓から出ている大動脈という大きな血管が胸の高さで大動脈弓というアーチをつくっている場所までおりていき、そのアーチをくぐって再び上に上がって声帯につながります。右側は鎖骨下動脈という鎖骨の下側を腕の方に向かって走行する血管の下をくぐってから再び上に上がって声帯につながります。この反回神経に障がいが起こると声帯をうまく振動させることができず、声がかすれてしまいます。

寄り道が長いために喉よりも下側にある疾患が原因で声がかすれる場合もあります。甲状腺、食道、肺のがんや大動脈瘤などが反回神経を障がいする場合がそうです。多くの場合は片側の反回神経が障がいされます。イメージとして鈴虫が鳴こうと思っても片側の羽をうまく動かせずに、鳴けないような状態です。
そのほか急性喉頭炎などの喉の炎症でも声がかれる場合があります。

考えられる疾患は?

喉頭がん、声帯ポリープ、声帯結節、ポリープ様声帯、声帯嚢胞、乳頭腫、喉頭アミロイドーシス、声帯白板症、声帯血管腫、肺がん、甲状腺がん、食道がん、大動脈瘤、急性喉頭炎など

関連記事

  • しわがれ声になった

    知る