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貧血?

立ちくらみがする

座ったり、かがんだりした状態から立ち上がったり、朝目が覚めてベッドから起き上がった拍子にクラッとしたり、目の前が真っ暗になったりしてしまったことはありませんか?このような立ちくらみの症状を“貧血”とよく言いますが、これは医学的には間違いです。「貧血」とは血液中のヘモグロビンが少なくなった状態のことを指します。貧血が原因でフラフラすることは起こりえますが、よほど酷い貧血でないと症状が出ないことが多いです。

では、この立ちくらみの正体は何かといいますと、多くの場合は「起立性低血圧」という状態です。液体は重力の影響で高い位置から低い位置へ移動しようとする性質があります。これは体の中の血液にも当てはまります。 かがんでいるときに、体の中の血液の分布を考えると、立ち上がっているときにくらべて、頭の中の血液と足のあたりの血液が近い高さにありますね。

これが急に立ち上がると、足の血液の位置はほとんど変わりませんが、頭の中の血液は数十センチ高い位置に移動します。すると頭の中の血液は低い位置へ移動しようとして脳の血流が一時的に低下してしまいます。
これが立ちくらみの正体です。

もちろん全ての人が立ち上がるたびにクラッとするわけではありませんよね?これはなぜかといいますと、立ち上がると同時に交感神経(自律神経)が働いて、下半身の血管をキュッと締めます。すると頭の方から血液が下がりにくくなるので、クラッとしないわけです。ですから、立ちくらみがする場合は交感神経(自律神経)がうまく働いていない状態が疑われます。

他の立ちくらみの原因

一言に「立ちくらみがした」「クラッとした」といっても、人によって別の身体の感覚を同じ言葉で表している可能性もあります。

「起立性低血圧」のほかには以下のような疾患が原因として考えられます。良性発作性頭位めまい症、一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞、不整脈などの心臓の疾患、内分泌疾患などの疾患でも似たような症状が出ることがあります。クラッとすることがある場合、全身の検査を受けておくと安心です。

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